世界一美しい蝶
皆さんは世界一美しいと言われている蝶の名前をご存知でしょうか。
その名も「モルフォ蝶」。
光り輝く深いメタリックブルーの羽を持ち、アマゾン川に生息する大型の蝶です。
実はこの蝶の美しさには面白いカラクリがあります。
なんと、この蝶の羽は実は色がないのです。
ではなぜ青く見えるのでしょうか。
それはモルフォ蝶の羽の表面に覆われている鱗粉が櫛形で、その形により光の干渉が起こることで青色の光のみが反射し合い、より強く光輝いて見えるからなのです。
なので、この蝶の羽を角度を変えてみると意外にもそんなに美しくない、むしろ少しくすんで見えることもあるそうで...。
私はこの蝶は人間と似ているな、と思いました。
光を浴びないありのままの姿は無色。
しかし一度光を浴びると美しい青に見えることもあれば、くすんだ青に見えることもあります。
そう、つまり、人をどの角度から捉えるかで見え方がまるっきり変わるということと似ているのです。
そしてこのことに気づいた後はその人の本当の姿を見ようとします。
するとそこにあるのは無色透明な人。
そして普段見ている自分の姿と何も変わりはないことに気づきます。
世界一美しいとされるものは、美しい色で飾ったものではなく、美しい色やくすんだ色をみせる無色透明な姿そのものなのかもしれないですね。
我々人間も蝶も皆等しく同じ美しさを持ち合わせている、そんなことをぼんやり考えた1日でした。