真のチームワークとは
医療現場に限らず、様々な組織の中であるべき真のチームワークとは
「人に迷惑をかけてはいけない」という強迫観念から生まれる同調圧力ではなく、
「誰かが誰かに迷惑をかけてしまった」ときにどうやってその人を追い込むことなくリカバリーしていくか、ということではないでしょうか。
この話をすると他人の失敗をリカバリーすることそのものが「迷惑だ」と言う人が出てくるかもしれません。
ですが全ての物事において何も学べない無駄な時間、ということは絶対にないと私は確信しています。
誰かの失敗を集団でリカバリーしていく中にも深い学びが必ずあるはずなのです。
人は色んな経験を経て深みを増していきます。
自分の未熟な感覚でその経験を切り捨てていてはいつまでも成長しません。
そしてそんな成長のない人間が他人に「迷惑だ」ということがなんと傲慢なことなのでしょうか。
「間違い」に"気づかせる"ことはチームワークの役目ではありません。
それは社会の役目なのです。
チームの外の人たちの役目なのです。
チームワークの本質はお互いの「間違い」をお互いで支え合っていくことにあると私は信じています。
決して間違いを隠せ、と言っているのではありません。
人が何か重大な間違いを犯したときほど優しくその人の信条に問いかけ、その人が犯してしまった事実と向き合うための心の余裕を周りのチームの人たちが作ってあげることが本当のチームワークだと私は思います。